勝手にふるえてろ

勝手にふるえてろ (文春文庫)

勝手にふるえてろ (文春文庫)

 

かわいらしいウサギとピンクの表紙、そんでもって、かつて話題をさらった最年少芥川賞作家「綿矢りさ」。

そりゃあ買うでしょう。

 

軽い気持ちで買ってみました。(ちなみに、「蹴りたい背中」は読んでます)

 

数ページ読んだところで・・・

 

ぎゃー!なんだこの小説!!

あわわわわわ!!!

共感で勝手にふるえてしまいます!

おもしろくて勝手にふるえます!

 

かい摘んで言うと、中学校の同級生の片思いイチと、会社の同僚・肉食系ニを精神的に二股をかける話。(なぜ精神的かというと、イチとは片思いだからです)

描写が、描写がね、ヒドイの(あえてヒドイと言わせてもらいます。いい意味で!)

ニの体臭はスープ系とか・・・

イチとのパーティに一緒に呼ばれた女子には「都合悪かったらこなくてもいいよ」と思ってみたりとか・・・ 

 

ヒドイ・・ヒドすぎる・・・

 

けど、誰もが心の中では毒づくであろう、そんなことをスパッと思い切り良く表現してくれてます。

あーわたしだけが邪悪なこころじゃなかったんだ・・・

と安心すると同時にこの本に共感できる人ってどんだけいるんだろう、と不安になってみたり。

だけど、すべてが「おもしろい!」のひと言で肯定できてしまうくらいのおもしろさ。

 

 

個人的にはラストがもっと狂ってたら!

でも充分狂ってます!(だが何故か人ごととは思えない…)