映画「苦役列車」を観ました(ネタバレあり)


映画『苦役列車』予告編 - YouTube

 面白かった!あ、でもストーリーはあるような、ないような…。なにせ、原作が私小説ですからね。

山下敦弘監督作品、好きなんです。その中でも、「リアリズムの宿」とか、「ばかのハコ船」みたいな初期作品に通づる昭和の薄暗い感じがあって。

ところどころの、DCブランドかぶれだったり、サブカルかぶれだったり(田舎もんは世田谷と杉並に住みたがる 、て息巻いたところ痛快でした!)を薄めでバカにしながら、心の底ではあこがれている主人公の気持ちが、ある意味ピュアだなーと感じました。

最後はなんだか、泣けましたね。友達って、なに…?どうやったら友達になれるんだ?

また、振り出しに戻ってなにもなくなった時、ペンを握る後ろ姿に「やってやる!つかんでやる!」という決意が見えました。

他の方のレビューを読んでいると、主人公がほんとにダメ人間、クズだ!というのが多いので、そう思って観たんですけど、あの人家賃は滞納してるけど、ちゃんと働いてるし、口が悪いだけで、あのくらい、全然なんともない!と思ってしまいました・・・(笑)

小説のほうも読もうかどうか、考え中です。

苦役列車 (新潮文庫)

苦役列車 (新潮文庫)

文庫本は石原慎太郎の解説がついてるようなので、気になってます。